サギソウは日当たりのよい湿原に生え、夏に可憐な純白の花を咲かせます。
写真のように白鷺が空を羽ばたいているような花ですが、そういう白鷺を連想させるところから、この名が付いたそうです。

江戸時代から昭和の初め頃までは全国各地の湿原に自生していたらしいですが、現在では野生のものは見られなくなって絶滅危惧種にあげられています。

 

サギソウの観察と栽培

 

サギソウ『秀』は、サギソウ研究家で知られる故・木村なほ先生が命名された品種で、サギソウの中でも最も美しい花と称される個体です。

この『サギソウの観察と栽培』木村なほ著にはサギソウの栽培について事細かく掲載されている本です。(木村なほ先生直筆のサインです)

 

私が撮影したサギソウの開花の写真で動画を作成しました。

 

銘品・仮銘品

HP工事中により徐々に写真をアップ致します。(^_-)-☆

白覆輪


 

新銀河

しんぎんが

白覆輪
同じ白覆輪の銀河より斑がハッキリしていて、草姿も整っている
確かに銀河よりも覆輪がハッキリ入るが花は小ぶりで小輪です
葉は銀河のようによれることはなく素直に展開する
 


 

新銀河の白覆輪

 


 

銀河

ぎんが

白覆輪の定番品種です
 


 

銀河の白覆輪

 


 

富士曙覆輪

ふじあけぼのふくりん

白覆輪
花は新銀河に非常によく似ている
白覆輪葉に時折葉の外縁に薄く紅をさす珍しい品種
 


 

富士曙覆輪の葉

 

黄覆輪


 

かがやき

黄覆輪の代表格
 


 

輝きの黄覆輪

 


 

金河

きんが

黄覆輪
 


 

金河の黄覆輪

 


 

黄河

こうが

黄金葉
初芽から年間を通して黄金葉で柄は消えません
新しく群馬県で生まれた品種で数が少ない品種です
 


 

黄河の葉

黄覆輪
 

紺覆輪・散斑縞


 

あかつき

紺覆輪・黄中斑
 


 

暁の斑

 


 

天の川

あまのがわ

江戸時代から伝わる散り斑、砂子斑の銘品です
芸は個体によつてばらつきがあり、派手な個体から地味な個体まで様々ですが、総じて葉が小ぶりです(矮性品種)
葉芸が見所ですが、実は4.5㎝程の大輪花でもある
これを親として銘品【根岸の月】が誕生した。
 


 

天の川の斑

 

芳香品種


 

香貴

こうき

香りの強い品種
 


 

武蔵野

むさしの

東京都世田谷区三軒茶屋の休耕田で採取され、今に伝えられているサギソウです
当然のことながら自生地は消滅しています
唇弁の切れ込みが上向き加減になることが特徴で花径は3.5㎝程度のやや小輪の花を咲かせます
香りがある品種ですが、年によっては殆ど感じられないこともあるそうです
 

奇花


 

朧月

おぼろづき

奇形花(子宝咲き)
子房、芯柱が欠落した奇花
兵庫県で見つかった奇花で非常に珍しい形の花。
この花も子房がなく種が出来ない為、分球のみの増殖
 


 

飛翔

ひしょう

奇花(獅子咲き)
サギソウの奇形花の1つ
新潟県で見つかった自然種で奇花の代表格
 


 

大飛翔

だいひしょう

飛翔の大型種(獅子咲き、3蝶咲き)
普通の飛翔に比べ2倍体の大きさです。
花もひと回り大きく3蝶咲き(獅子咲き)で、緑色の萼片が花弁化して白くなり、特に側顎片は発達して唇弁花しています。
しばしば上下逆に開花する。性質は強い品種。
 


 

八月

はづき

兵庫県産の奇花
花は2蝶咲き、3蝶咲きで一定しない
子房が欠落している為、種で増えることがなく分球のみですのでマニア以外には殆ど出回っていない
花の期間も並花より長く3週間近く観賞できる
 

各品種


 

玉竜花

ぎょくりゅうか

大輪花の大型品種
羽の切れ込みの深い花径5㎝にもなる巨大花をつける珍稀種
7月上旬頃開花
 


 

しゅう

サギソウ研究家として知られる故・木村なほ先生が命名したものです。
サギソウの中でも最も美しいと言われています。
整形大輪花で、花弁の切れ込みも深く入り、大変観賞価値の高い品種です。
 


 

青葉(愛知県)

あおば

サギソウ標準花
 


 

なお

立葉で大型
葉が直立気味に立ち上がる品種で整った花形をしている
 


 

夏至

げし

早咲きの青葉品種
 


 

弁慶

べんけい

幅広矮性品種で実生青葉の選別品種。
大輪花
 


 

残月

ざんげつ

 


 

浄衣

じょうえ

 

地方産


 

大隅

おおすみ

鹿児島県由来(大隅半島)の遅咲き品種で9月~10月まで花を楽しめる。
 


 

蘭月

らんげつ

蘭月は富山県産で陰暦蘭月(新暦8月)中に開花します
江戸時代より栽培されてきた飾り気のない清楚な品種です。
 


 

緑星

りょくせい

小豆島産の緑花サギソウで兜咲きです。
開花時期が遅く8月下旬から3週間程花が楽しめます。
 


 

みやび

愛知県由来といわれている大輪花で唇弁の切れ込みが細かく美しい
大型で多花系、4倍体または8倍体と思われる
開花時期が遅く8月中旬から下旬
 

交配選別品種


 

大鷺

おおさぎ

玉竜花系の選別品種。
唇弁の切れ込みが深く、誰が見ても美しいサギソウの最高峰的な花だそうですw
芳香花で6㎝に達する大輪花
直と玉竜花の交配選別品種
大球性
 


 

白鳥

はくちょう

愛知県産大輪花と雅の選別品種。雅らしさを残しつつ唇弁先端部が伸びる優雅な大輪花
大球性
 


 

兎鷺

うさぎ

超矮性品種
愛知県産の交配選別品種
大輪花で葉は厚い
背が低く咲きそろい美しい
 


 

舞鷺

まいさぎ

滋賀県由来の選別美花
他のサギソウと比べ花梗が水平気味になるので花間のバランスが良い
 


 

薊花

あざみばな

愛知県産大輪花と雅との交配実生から選別された大輪花
大球性
 


 

雅交配

みやびこうはい

愛知県西三河地方産の野生品種に極大輪花の雅との交配実生から選別された大輪花
やや高性で草丈が40㎝程にもなる
香りも若干あります
花径4.5㎝前後の大輪花で全体的に見応えのある品種
 


 

般若

はんにゃ

花持ちのよい花径6㎝に達する大輪花を剛直な花茎に咲かせる
雅と大飛翔の交配実生からの選別品種
剛健で球根も大きくなる
大球性
 


 

般若Ⅱ

はんにゃⅡ

般若ににているが、更に大輪で花径6.5㎝
花弁の切れ込みが細やかな花を咲かせる
半やと同じ雅と大飛翔の交配実生からの選別品種
剛健で球根も大きくなる
大球性